教養科の近況

教養科長 勝山 智男

 前任の山岸文明教授の後を継ぎ、H18年度より教養科長を務めることになりました。よろしくお願いいたします。今年度、教養科には 林 剛司 先生と 種村 俊介 先生の2名の教員が赴任しました。ともに英語科で、林先生は、主に3年、4年、5年および専攻科を、種村先生は主に1年、3年、5年および専攻科を担当いたします。お二人とも30代前半で、新進気鋭の英語教員です。英語科には、昨年、藤井 数馬 先生が赴任しておりますので,2年間に3名の若い教員を迎えたことになります。

 本校の教育目標の一つに「コミュニケーション能力に優れた国際感覚豊かな技術者の養成」があります。このことを踏まえて、今年度は、「コミュニケーション能力の育成」のテーマで外部評価を受けることになりました。コミュニケーション能力の育成は、単に英語だけの問題ではありませんが、英語教育がその重要な部分を担うのは確かです。学外の方の意見も参考にしながら、若返った英語教員の集団が、本学の英語教育をさらに発展させていきますので、どうかご支援をいただきたいと思います。

 コミュニケーション能力は、社会に出るとすぐに役に立つでしょう。そのような、直接役に立つ知識や技術の習得のほかに、教養科では、柔軟な思考力や豊かな感性を身に付けるための学習にも重点を置いています。昨年の「静岡県東部テクノフォーラムin沼津高専」で、岩田一明・阪大/神戸大名誉教授は、次のような意味のことをおっしゃいました:知には2種類ある。ひとつは表現することのできる知識や技術である。しかし、人には、表現はできないけれども、たしかに身に付けているものがある。これを暗黙知という。ものづくりにおいては、前者はもちろん必要だが、後者・暗黙知が大きくものを言うのである----。この暗黙知は、柔軟な思考力や豊かな感性が作り出すものではないかと思います。本校の卒業生には、確かな技術力はもちろんですが、豊かな暗黙知も授けて送り出したいと念じております。

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