専攻科の近況

専攻科長 芳野 恭士

 本年度から専攻科長を務めている芳野です。よろしくお願いいたします。本校専攻科は平成8年度に設置されて以来、本年度で11年目を迎えました。学生数は、現在47名です。本校専攻科は、設置当初より複専門性(2分野の専門領域の教育を受けること)を特色としていましたが、それをさらに推し進めた形で、本科4,5年の教育課程とともに「総合システム工学」教育プログラムを編成し、平成16年度には日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を受けています。従って、現在の専攻科の修了生は、全員学士を取得することになります。

今年度は、その中間審査も予定されているところですが、JABEE認定プログラムの修了生は修習技術者と呼ばれ、技術士(国家資格)さらにはアジア太平洋経済協力会議(APEC)エンジニアといった国際的に活躍する技術者の卵といえます。さて、現在の本校専攻科の教育システムの特徴は、多くの科目について履修学年や専攻の枠を取り外し、個々の学生ごとに研究指導教員と相談して、自分の学士の分野に合った受講科目を選んで単位を取得できるようになっていることです。

座学は午前中だけで、午後はすべて実験・演習・研究・自主学習に当てられている点も、より実践的な技術者の養成を重視した教育プログラムであるといえるでしょう。学生にとっては、「学校で何を学んだか」だけでなく、「何ができるようになったか」がより重要です。

その点、専攻科は具体的な学習・教育目標とその実践指針を示し、その達成をもって修了が認定される仕組みになっています。それぞれの目標と実践指針については、専攻科のホームページを是非ご覧ください。現代企業では、単に工学的な知識や技術を身に付けているだけでなく、それを駆使して目前の問題を解決していく能力や姿勢が求められているということが、昨年度専攻科で行った企業調査でわかっています。昨年度の修了生も、⑭小松製作所や⑭日立空調システム、日本食品加工⑭などへの就職や東京工業大学大学院などへの進学をそれぞれ果たし、社会からその能力に一定の評価を得ているものと自負しております。本科と同額の授業料で学士や修習技術者を目指すという高いコストパフォーマンスもさることながら、今後もより魅力のある教育を行う専攻科を目指して参りますので、ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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