物質工学科の近況

物質工学科主任 望月 明彦

 物質工学科では、この春新たに本科1年生42名、4年への編入生2名と専攻科1年生3人を迎えました。本科1年生は毎年入学後に御殿場の国立中央青少年交流の家でオリエンテーションを行っています。学科長として、物質工学科の新入生に対し、高専の学生、物質工学科の学生として誇りを持ってほしい。これからの5年間高専で学んでいく過程で、責任感、創造力のある技術者に育ってほしい。また、これから君たちがどう変化していくかは自分次第である。是非、がんばってほしい旨の話をしました。  今年も、有望な学生諸君が入学したことを同窓生の皆様にご報告できる幸せを感じます。物質工学科教員一同、力をあわせ教育にあたってまいります。

物質工学科の教職員組織としては、加藤美知代教授の退職により、新しく古川一実教員を迎えたことが大きな変化です。古川教員は、大島高専出身の高専OGです。明るく元気で、教育にも研究にも意欲的な方で、物質工学科の頼もしい新戦力です。また、高専間教員交流制度により津田良弘助教授を福井高専から迎えしました。ご専門は有機化学です。津田先生は、高専の学習時間が大学と同様の「学修単位」の組み入れが認められたことに対応するための教務上や授業内容の研究を課題として本校に赴任されました。すでに、我々の仲間として、一日体験入学など学校行事においても頼もしい戦力としてご活躍されています。このように、物質工学科は、教員13名、技術職員2名の体制で進行中です。特に学生とかかわりの深い学生主事補は竹口教員が担当しています。担任は1年から順に佐藤崇徳教員(教養科)、大石教員(同)、小林美学教員(物質工学科)、渡辺敦雄教員(同)、後藤教員(同)です。専攻科担当教員は芳野教員(物質工学科)です。

教育用の設備として、すべてのホームルームにプロジェクタが設置されました。これにより、パソコンの利用がどの教室でも可能になりました。E-learningも次第に活用されるようになり、学生の自学自習の援助も次第に整備されてきています。

物質工学科では、物質工学科の将来をどのようにするかについて物質工学科将来検討委員会を設置し、絶えず検討を行っております。昨年も主に時間割についての検討が行われました。今まで、諸般の事情で固定していなかった時間割ですが、かなりの授業が毎年決まった時間に行われる方向となってきました。今後も、よりよい授業、よりよいカリキュラムをめざし、日々検討してまいります。

次に本科5年生と専攻科2年生の進路です。専攻科2年生の進学希望3名はこれから試験を受けることになります。就職希望1名はすでに就職先が決まっています。5年生は就職希望が13名で例年に比べて少なくなっており、そのうち女子が3名です。5月末現在、女子3名、男子7名が内々定しています。企業の求人はようやく昨年から氷河期を脱し、かなり多くなってきました。現在の求人数は約150社です。団塊の世代の定年を迎え、この傾向はまだ続きそうです。今まで少なかった女子の求人も多くなっております。物質工学科では就職を支援するため、年間3回行っていた就職説明会を4回に増やし、就職に関するホームページもさらに充実させました。適性テストの練習とマイクロソフトの検定を奨励しています。また、試験前には面接の練習を何人かの先生が細かく行っています。何年か前には学生自身が就職に関することに意識が少ないことが非常に気になったのですが、だいぶ学生の意識も向上してきたように思います。今年もすでに4年生には就職に関するホームページを公開しました。

進学希望者については5年の担任が指導にあたりました。本年度の進学希望は男子15名、女子9名でした。今年の特徴は専攻科希望が多いことした。推薦を希望した7名の学生全員が専攻科への進学を勝ち取りました。編入学希望者のほとんどが、東大、東工大といった第一希望の大学に合格したことも、今年の大きな成果でした。

物質工学科教員一同、よりよい物質工学科を築いていきたいと考えております。同窓会の方のご協力をよろしくお願い申し上げます。

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